誕生してきた娘の顔を見た父は恐怖のあまり家族を捨てた…21年後この家族に奇跡が起きる。

スリムな体、風になびく長い髪、短いスカート。
そんないたって普通の後ろ姿をした
ロシア人の彼女が、振り向くと
多くの人が驚きを隠せないようです。
21年前にカティアはこの世に生まれてきました。
しかし、そんな彼女を見ていた
母親はあることに気が付きます。
それは生まれたばかりの娘の顔に皺ができていたこと。
しかもその皺は次第に深くなっていき、
数日後ではなく、数時間後にはカティアの顔は
老人のようになってしまったのです。
医師が確認したところ、プロジェリア症候群
(早老症)と診断しました。
そして医師はあと1年生きていられるか
どうかも分からないという厳しい現実を突きつけました。
そんな状況に耐え切れず、カティアの父は
若い妻と娘を残して家を出ていってしまいます。
彼女の父親が最後に残したのは
「こんな子ども、僕は耐えられない」
という痛烈な言葉でした。
カティアの母親は、娘に残された時間を
幸せなものにしてあげようと毎日が最後の日で
あるかのように愛情を注ぎました。
しかしカティアは医師の予想を良い意味で
裏切り、順調に成長を続けました。
その後発覚したのが、彼女の場合は全身が
早老症というわけではなく顔面の一部と皮膚のみが
早老症の影響を受けているというものでした。
内臓や筋肉、骨などはいたって健康。
しかし、顔は老人、体は幼い子供というカティアの
特殊な容姿はいじめの標的にされ、
「おばあちゃん、どうしてミニスカート履くの?」
「どうして子供のふりをしているの?」
というような心無い言葉に幼い頃の彼女
はよく泣かされてきたと語ります。
彼女は学校に通うようになって間もなく、
自分と他の子の違いに気が付き始めます。
「学校で私は初めて、自分が他の子と違うことが分かった。
振り向くたびに誰かが私のことを怖がっていた。
こんな仕打ちを受けるほど、私が一体が何をしたの?
ってよく考えたわ。でも私は容姿じゃなくて、
知識、愛嬌、優しさで、この人たちに
勝つことができればいいと思えるようになっていった。
人にとって最も大切なのは魂だと信じていたから。」
そしてカティアは早速自分を変えるべく実践。
すると、彼女の頑張りを見ていて次第に周りも
引き込まれていき、いつの間にか彼女はクラスの人気ものに!
彼女を罵る者が現れると、自然と周りの誰かが
かばってくれるようにまでなりました。
そんな彼女は自分の存在をとてもプラスに捉えています。
「私は自分を受け入れ、自分を愛すことを覚えた。
考えてみて、私みたいな人は世界に20しかいないのよ!
それってすごく特別なことだとじゃない!」
そして現在、大人になったカティアの姿はこちら。
彼女の明るさは周りの人々を圧倒し、
多くの人を惹きつけているようです。
そんなカティアのこれからの目標は、
”明るく幸せに生きること”。
そして、彼女の魅力に心奪われたのは
友達だけではありませんでした…
現在のカティアの夫・デニスもその1人。
2人の出会いは少し変わっていて、
デニスが間違い電話をかけてきたことがきっかけでした。
そんな運命的な出会いを果たした2人は交際を経て結婚。
カティアは本当に幸せそうな表情を浮かべています。
2人の幸せはまだ続きます。
なんと、結婚直後にカティアの妊娠が発覚。
周りからは、原因が分かっていない病気を
抱えながらの出産は批判もされたそうですが、
2人の心が揺らぐことはありませんでした。
そして9ヶ月後に第一子の息子が誕生しました。
彼女はそんな現在の心境をこのように語っています。
「とっても気分がいい。
辛いことも、自分に自信があったから
乗り越えることができたんだと思っている。
私と夫は、大きなご褒美をもらえたような気分なの。
これ以上、嬉しいことなんてある?」
どんな逆境にも負けず、自分らしく
明るく生きる姿勢を貫いてきたカティア。
彼女の生き方を見ていると、自分次第で周りの状況、
取り巻く環境なんていくらでも変えられる
んだということを強く感じさせられます。
幸せになる権利はこの世に生まれた誰もが
持っているということを、彼女は身を持って
証明してくれたのではないでしょうか。